用途別に使い分けられるピル

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ピルには様々な種類があり、用途によって使い分けられています。それぞれのピルについて、詳しくみていきましょう。

低用量ピル

低用量ピルはエストロゲン含有量が0.05mg以下のもので、超低用量ピルとは違い服用することで高い避妊効果を得ることができます。他にも様々な効果が期待できるためもっともメジャーなピルといえます。

用途としては避妊、月経困難症やPMSの改善、卵巣がん・子宮体癌の予防にも効果的とされています。

避妊に関しては基本的に、月経が始まった日から服用を開始することでその日から避妊効果が得られるとされ、正しく服用することで99.7%避妊できるといわれます。

副作用としては軽い吐き気、下腹部痛・不正出血、胸の張り、むくみ・体重の増加、鬱・落ち込みがありますがこれらの症状は一時的なものであることが多く、1~3か月ほど飲み続けるとおさまることがほとんどです。

中用量ピル

中用量ピルはエストロゲン含有量が0.05mg以上のもので、低用量ピルに比べエストロゲンが多く含まれるため、より高い避妊効果があるといわれています。

用途としては主に生理日のコントロールや緊急避妊薬として使用され、避妊効果は服用開始から1週間ほどで得られます。また、緊急避妊薬としても使用されていて、性交後24時間以内の服用で77%の確率で避妊ができるといわれます。

このように低用量ピルよりも高い効果が得られる反面、成分が強いことにより副作用がきついことがデメッリトとしてあげられます。

副作用としては頭痛、吐き気、不正出血、血栓症など、低用量ピルと同様の副作用がありますが、これらの症状が低用量ピルよりも強くあらわれるといわれています。

アフターピル

アフターピルはその名の通り、性交後の避妊を目的に服用する薬です。ここで紹介するアフターピルとはレボノルゲストレル法で使用されるものを指します。かつては緊急避妊薬として中用量ピルが使用されるヤッペ法が一般的でしたが、最近では効果の高さや安全性からアフターピルが使用されることが多くなっています。

レボノルゲストレル(黄体ホルモン)を主成分としており、副作用があらわれにくいことが特徴です。副作用として消退出血、吐き気、眠気、頭痛、めまい、貧血、乳房の張りなどがありますが、その症状は一時的なもので、24時間以内に消失することがほとんどです。

ミニピル

ミニピルはエストロゲンを含まないことから血栓症のリスクがほとんどなく、飲む人を選ばないピルです。しかし飲み忘れてしまった場合、効果が著しく下がるため、毎日決まった時間に必ず飲まないといけないため、忙しい人には向いていないかもしれません。

用途としては月経困難症、子宮内膜症の治療があげられます。避妊効果も期待できますが、一部の薬剤については、避妊効果について確認されていないものもあるため注意が必要です。

副作用として、人によって吐き気・嘔吐、乳房の痛み、気分不良、不安感などがあげられますが、服用していくうちに改善されることがほとんどです。


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